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塾はどうみられるべきか?③「未来に繋がる組織になるために」

さて、塾が出来てから100年間。

基本的に塾の構図は変わっていません。対面集団授業、個別指導、衛星授業、ビデオオンデマンド、通信教育、タブレットなど、形式に多少の変化があったとしても、根本的に「先生が生徒を教える」というスタイル自体に大きな変わりはありません。

また、「受験の合格のため」という根本的なラインも変わっていません。多少人間教育や情緒教育を行う塾も出来てはいますが、消費者側から見た「塾」は、未だに「学校以外で受験の為に勉強を教えてくれる所」なのです。

前々回の記事で書いた「こんな塾はダメだ」という内容について。事前に保護者世代の方数名におみせをした上で、「こういうのが普通にまかり通っているのが塾なんですよ」とお話をすると、この様なご意見が帰って来ました。

「これがいけない事だなんて知らなかった。というか、気にしていなかった。」と。

そう、つまり消費者(保護者や生徒)が塾に求めるのは、「熱心な先生の塾に、楽しく通って、成績が上がって、合格する」事だけを求めているのです。塾業界が当たり前の様にやって来た「間違い」が、間違ったまま「常識」となり、やってはいけない事との区別がつかなくなっている、という事があります。スーパーで買って来たレタスに大きな破損があったら、「取り替えてくれ!」と文句を言う様な人も、塾の「いけない!」に関しては無関心、または不勉強。そのままでは塾は間違いなく良くなりません。もっと「厳しくて」「正しくて」「詳しくて」「勉強熱心」な方に叱ってもらわないとなりません(個人的な好みを押し付けて来るクレーマーを相手にするという事では無く)。

その為には、「これはいけない塾だ」という事を保護者の世代の方に教育する必要があります。塾がやるべき事は、「あまり良くわからない子どもを騙し、不勉強な消費者を騙す」事ではなく、正しくて冷静な判断基準を有する勉強熱心な消費者を相手に磨かれる事、だと考えています。

まず、塾経営者が未来に向けて考えるべき事。

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①経営と運営の違いを認識する

利益と売上、監督とキャプテン、貸借対照表と損益計算書、スパイラルとループ、将来設計と日常業務管理 、明後日を見ている人と目の前を見ている人、以上の違いを認識する事。全て、前者が経営、後者が運営。

「永年塾の経営をして来ました」という人に訊いてみると、「それは経営ではなく運営、、、」と思う事が多々あります。

「子どもが好きだから」で、子どもを教える(+それに付随する業務)しか出来ないのであれば、マトモな経営は出来ません。勉強を教える事に特化するヒトも必要ですし、それ以外の「ずーっと先を見ている人」も組織には絶対に必要です。そうでなければ、マトモな組織には成長しないのです。

どうして組織をマトモにしなければならないかって?
入社後3年以内の離職率が48.9%の業界。マトモな組織、マトモな業界ならば、この様な結果にはなっていないはず。これって、「せっかく教えてくれていたお気に入りの先生が、3年と持たずに辞める」可能性が高いという事です。この様な事がわかっている業界に、次世代の若者は就業したいと思うでしょうか?業界全体をクリーンナップしなければ、より良いサービスを提供する従業員(この場合、先生)を長期のスパンで教育して行く事等出来ません。

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②ブルーオーシャンとレッドオーシャン

組織は常に変革を求めなければなりません。携帯電話が毎年の様にモデルチェンジや新機種発表をしているのもそうです。

ブルーオーシャンとは、簡単に言えば「透き通った海」の事。誰も泳いでいない、新規開拓市場の事です。

ただし、ブルーオーシャンはいつまでも透き通っていません。「今まで誰もやっていなかった」事は、一度誰かが見つければ必ず誰かが後から入って来ます。ですから、この概念自体が幻想だと言っても過言ではありません。特に体力のある大きな企業が後から参入した場合、体力の無い中小企業は必ずやられます。

ブルーオーシャン(新規市場)で勝負をかける場合、これ自体を否定するつもりはありませんが、「毎日一個ずつブルーオーシャンを思いつく」くらいの気持ちで無ければ、長期戦略には向いていない思考だと言えます。塾経営者には、この様な「刹那的な施策」で現状を乗り切ろうと模索する人が多いです。

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③あなたの会社は100年後に何をしていますか?

ワシントンポスト、という会社をご存知でしょうか?
1877年に創立した、ワシントンに本社を置く企業。名前くらいは聞いた事があると思います。

「ワシントンポストは何をする会社ですか?」と皆さんに質問すると、「新聞社」という返答が帰って来ました。
うん、予測通りで運びやすい展開です(笑)

ワシントンポストは、新聞社ではありません。
まず、つい10日前までの「ワシントンポスト社の新聞事業の社内シェア率は14%」にしか過ぎませんでした。ワシントンポストの主要事業は「Kaplan(カプラン)」という大学を含めた教育事業。新聞社としてスタートしたワシントンポストは既に「教育産業」の企業なのです。

さらに、2013年11月19日。つい10日以内のお話。ワシントンポストの新聞事業は、Amazon創始者のジェフペゾスという人物に売り渡され、シェア率0%という事になります。そして11月29日(明日)、ワシントンポストという社名は世の中から消滅します。

「教育村の事は教育村の企業がやる」「塾は塾村の村民がやる」これが日本の考え方です。非常に狭いコミュニティで成り立っている業界と言っても過言ではありません。

しかし、上記の例を見て、「これまでがそうだったから、これからもそうだ」と言い切れるでしょうか?ベネッセなんかよりももっともっと大きな、例えばソフトバンクが民間教育に参入してくる可能性、海の向こうからAmazonが責めてくる可能性が「絶対にない」と言い切れますか?

※実際にあった事ですが、つい昨日、海外資本の大手コンサル会社より「塾の事業形態の調査をしたい」という事で、私の所にヒアリングの調査依頼がありました。「塾」という形態は、いまや塾村の人間だけの物では無く、村民が気がついていないだけで「外から虎視眈々と狙われている」可能性もあるわけです。その様な村民の呑気な姿を、村の外の住民が「こいつら、何もわかっていないな」と苦笑いしながら、「やるならイチコロで潰してやる」くらいに思っているかもしれないのです。

それを踏まえた上で、皆さんに尋ねました。
「皆さんの会社は、100年後何をしていますか?」と。

様々な答えがありました。ああしたい、こうしたい、こうなっていたい。

しかし、この設問には「正解」があるのです。

答えは、「よくわからない」です。

インチキな答えに聞こえるかもしれませんが、真剣です。どうなるのか解らない未来に向けて、状況に応じて、フレキシブルに発想し、ワシントンポストの様に事情によっては「塾が塾を捨てる(この場合の塾は「塾とは子どもに勉強を教える所という概念の事)」可能性も考えなければならないのです。

新聞社が新聞事業を辞める。この発想はアメリカ合衆国など海外の考え方で、日本には持ち込まれない、と絶対的な自信を持って宣言出来る人はいないはずです。どうしてか?

悲しいながら「塾なんて誰にでも出来る」と考えられているからです。様々なビジネスモデルを持った企業が、本気で教育に参入したら、イチコロだと思いますけどね。

教育村の村民は、異業種のヒトとあまり仲が良くない、、、というかひきこもりなので交流していないのです。自由競争社会の中で「柔軟な発想」を持って黒船がせめて来たら。
私は「そうならない様に」異業種経済界と教育界の堤防を決壊させて、ある程度の融合を図っておくべきだと思います。

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④京都企業の考え方

京都という街は非常に特殊です。東京よりも街が狭く人口が少ない。権力には屈しないが、権威にはひれ伏す。
独自の文化を守り、保ってきた市場だと言えます。街が狭いので、「街の中の同業他社」と本気で喧嘩をすると、すぐに血みどろの焼け野原になりますので、「競合しつつも共存する」工夫をしながら企業が活動を続けています。

ブルーオーシャンの考え方は「新事業開拓」ですが、京都企業の考え方は「新技術開発」。

海の引っ越しを行うのではなく、「自分の海を泳ぎながら、他には絶対にマネ出来ない独自の技術を開発」する事で、独自性を保って自社のブランディングを行っています。

島津製作所、村田製作所、大日本スクリーン、オムロンなど、「うちにしか出来ない!」得意技を見つけるのが得意な企業が多く存在しています。

そう考えると、「うちにしか出来ない」とは何なのか?真剣に考える必要があります。
すぐに思いつく事は隣の誰かさんも思いつきますし、誰かがマネ出来る事であればすぐにマネされます。

ブルーオーシャンを見つけるのも、新技術を開発するのも、相当勉強しなければなりません。
不勉強なまま「ふと思いついた」程度で考えていたら、それは既に誰かがやっていた、という事もあります。

「今存在していない」と考えた事は、
①不勉強で既に存在している
②昔誰かがやったけどダメだった
③本当に新しい

のいずれかで、90%は①②だと言われています。業界内の事だけではなく、業界の外にもアンテナを伸ばし、様々な情報を得て勉強しなければなりません。またしてもワシントンポストやAmazonの例で恐縮ですが、「自分の塾村の外から敵が攻めて来る」可能性もあるわけですから。

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「当たり前の事を当然の様に知らない」人間が、偉そうに子どもを教えているなんて、いけませんよね。
「子どもに聞いたアンケート調査」でも、「尊敬出来る人」は1位がぶっちぎりで「頭の良い人(勉強が出来る人という事では無く)」なのです。子どもが大人になっても、変わらず「頭の良い人」でいられないとなりません。

社会経験の少ない子どもや、不勉強な大人を「騙して」存続するのではなく、厳しい消費者に囲まれて、「一所懸命勉強して守るべき所は守り、子どもの未来を担う立場として未来の事も考える」存在でなければ、我々は美しくなりません。

常に一目に晒されている女性は、いつまでも綺麗なままでいられるんです。人から見られる事を諦めた女性は、若さだけで勝負をしていた頃の見る影も無くなってしまう。

この意識がとっても大切だと思います。

(終)
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